平成27年度おいしいごはんを食べよう県民運動講演会の開催結果について

「ごはん」を通じて健康的な食生活のあり方や農業・農村の役割、食料問題を考え、「ごはん」を中心とした食生活の良さを広く県民の皆様にご理解いただくために、「おいしいごはんを食べよう県民運動講演会」を開催しました。
当日は、約400名の方々が会場に足を運んでくださいました。本当にありがとうございます。
 
【日時】平成27年7月11日(土曜日)14時30分〜15時50分
【場所】ラッセホール 2階 ローズサルーン
【主催】おいしいごはんを食べよう県民運動推進協議会、兵庫県、兵庫県米穀事業協同組合
【講師】緋宮栞那(ひみや かんな)氏 /(管理栄養士/日本食文化研究家)
【演題】日本女性の美の秘訣 〜「美しさはお米がつくる」〜

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講演概要
今回は、きれい塾JAPAN CULTURE株式会社代表取締役を務められております緋宮先生に『日本女性の美の秘訣 〜「美しさはお米がつくる」〜』をテーマにごはんを中心とした和食、そして和食文化やその歴史について、ご講演を頂きました。

<和食文化が世界無形文化遺産に>
和食が世界無形文化遺産に登録されました。
しかし、単なるお料理としてではなく、和食とそれを取り巻くライフスタイルとともに登録されました。
これはすなわち、日本人の「まごころ」が世界に認められたとも言えます。
和食文化では、「いただきます、ごちそうさま」という言葉に代表されるように感謝の精神が重要であり、これを伝えていくことが「食育」につながります。
四季に恵まれた日本では、「春は芽のもの、夏は葉のもの、秋は実のもの、冬は根のもの」や「春は苦味、夏は酸味、秋は辛味、冬は油」という先人達の言葉があります。
健康によい食事は何かというと、この自然のリズムに従い、季節の旬の食材を摂っていただくのがよいかと思います。

<和食は器のなかの「歴史書」>
和食の歴史についてお話しします。
まず平安時代は貴族文化と言われますが、当時は貴族と言っても主食はひえや粟などの雑穀や玄米であり、味つけは塩やたまりといったシンプルなものでした。
それが江戸時代中期には、精製した白米を食べるようになりました。
しかし、江戸時代は寒冷化の時代でしたので、飢饉が多く起こり、白米を食べることができたのは一部の階級の人たちだけでした。
このころの一般庶民の間では、少量の米にサツマイモや雑穀を入れて、量を増やして食べるなどの工夫が見られました。
そんななか、江戸中期には、日本で初めての「ごはん」の料理本ができました。
この時代に「ごはん」を中心としたレシピの本ができるということから、いかにお米・ごはんが大切で食の中心であったかをうかがい知ることができます。

<日本人とお米>
日本における米作りの起源は非常に古く、少なくとも3000年以上前から行われていました。
日本の気候が米作りに適していたことから、全国に広がり、日本人にとってお米は欠かせないものになりました。
それは単なる食べものではなく、様々な祭り行事や風習など、生活様式にも深く関わる特別な存在ということです。
新嘗祭や豊作を祝う伝統芸能である田楽、各地で行われる夏祭りや秋祭りなども米作りと深く関わる神事であり、この文化は是非とも後世の子どもに語り継ぎたいものです。

<大奥の美容法とお米>
大奥の時代は、エステも化粧品もない時代で、食べることで美しさをつくりあげていました。
その秘訣をご紹介します。
春日局は虚弱体質であった幼少時の徳川家光のために、毎日七種類のごはんを与えていたと言われています。
お米は、抗酸化作用を持つ成分など豊富な栄養分が含まれていることから、血行が良くなり、新陳代謝がよくなります。
また、皮脂の分泌を助け、美容の効果があります。
これからの季節、暑くなり紫外線が強くなりますから、肌のためにお米を摂って頂きたいと思います。
酢飯にするなどすれば暑い夏でも食べやすくなるでしょう。

また、大奥ではお米のとぎ汁で洗顔や入浴したりすることを美容法として実践していました。
そのほか、米ぬかも美容に活用されていました。
米ぬかには、ビタミンB1・B2・Eが含まれており、皮膚の新陳代謝を活発にし、美白の効果があると言われます。
大奥の姫達は、美しくあらねばならなかったため、このように様々に工夫をしていました。
そしてその当時化学製品はありませんでしたから、美容に役立てていたのは自然由来の食べても安全なものでした。

<コメとみそ:戦国時代の戦めし>
戦国時代で、武将達が戦めしとして食べていたものはなんでしょうか。
それは、味噌とお米でした。
戦国時代の代表的な大名の多くは、赤味噌の文化圏にゆかりがあります。
米とくに玄米は、炭水化物を含むほか、ミネラルなど栄養価が高く、味噌の原料である豆はタンパク質や脂質をバランス良く含んでおり、米と味噌の組み合わせで、炭水化物・タンパク質・脂質をバランス良く摂取できたのです。

<最後に>
世界でも日本女性は美しいと言われていますが、その日本女性が何を食べてきたのかというと、日本の空気や水、土といった気候風土のなかで育った米を食べることで、美しさをつくってきました。
まさに本日のテーマである「お米を食べて健康になる・きれいをつくる」ということで本日の講演の最後とさせて頂きます。